
ことばの力で、
鉄道の安全をつくる。
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SARINA SUGAYA 菅谷さりな
PROFILE
本社 モビリティ・サービス部門 輸送品質ユニット所属。
学生時代は火山学の勉強に励み、「自然災害の脅威から生活を守りたい」と思い入社。車両のメンテナンス業務、車掌、運転士等のキャリアを経て、現在は鉄道現場におけるコミュニケーション技術「ことばの力教育」の社内推進に注力している。
CAREER
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2018/入社1年目
横浜支社 鎌倉車両センター
車両のメンテナンス業務を担当 -
2019/入社2年目
横浜支社 相模原運輸区
横浜線の車掌業務を担当 -
2020/入社3年目
横浜支社 国府津運輸区
東海道線や湘南新宿ラインの運転士業務を担当 -
2022/入社5年目
首都圏本部 指令ユニット
指令室から指示を送る輸送指令業務を担当 -
2023/入社6年目
本社 モビリティ・サービス部門 輸送戦略ユニット
車両管理、運用計画業務を担当 -
2024/入社7年目
本社 モビリティ・サービス部門 輸送品質ユニット
「ことばの力教育」の社内推進を担当
MY WORK

曖昧なコミュニケーションをなくしていく仕事。
現在所属している「本社 モビリティ・サービス部門 輸送品質ユニット」では、主に鉄道の指令にまつわる施策に取り組んでいます。中でも私は、指令室と現場のコミュニケーションエラーをなくすことや、情報伝達のスピードアップを目指した「ことばの力教育」を担当しています。
私たち日本人は「察し」の文化で育ってきたこともあって、曖昧な言葉でも意図を汲み取って会話することができます。でも鉄道の仕事においては、その曖昧な会話が大きな事故に発展しかねません。目的は何か、主語は何か、具体的にどうしてほしいのか。的確かつ明快なやりとりを全社員が行えるよう、鉄道コミュニケーションの在り方を日々模索しています。
具体的な業務としては、乗務員、駅員、指令員の皆さんを本社に招いて、「言語技術」というスキルを学ぶ研修を実施しています。また、当社には言語技術を指導するインストラクターも数十名在籍していまして、彼らが一定の教育水準を維持できるよう、インストラクターの養成や教材づくりにも取り組んでいます。ですので、私たちは社内でも特に言語技術を深く理解する必要がある立場なんです。これまで学校教育で十分に学ぶ機会のなかったコミュニケーションスキルを教える立場として、いかに分かりやすく、納得感を持って受講してもらえるか。とても難しい仕事ですが、この教育をきっかけに、各現場で齟齬のない円滑なコミュニケーションが増えたという声も寄せられていて、大きなやりがいを感じています。
MY CAREER

あたりまえの仕組みを
疑ってみる。
入社2年目のときに「相模原運輸区」で横浜線の車掌を担当しました。ここでは車両ドアの開閉や車内放送が主な業務だったのですが、安全性の向上に関わる現場の改善にも取り組んでいたのを覚えています。特に印象に残っているのが、とある駅の発車ベルの仕組みを変えた経験です。その駅では、車掌の目線からホームのお客さまの乗り降りが非常に見づらい箇所があり、お客さまからも「危険な思いをした」という声が多く寄せられていたんですね。そこで私は発車ベルの運用改善を社内に提案しました。従来は、車掌がベルを鳴らす・止めるという2回の操作が必要だったのですが、1回鳴らせば自動で止まる仕組みに変更し、その分、目視確認の時間を増やしたんです。混雑時における数秒の時間の確保は、乗り降りの安全性を大きく向上します。この仕組みは現在も採用され続けていて、自分の提案が現場に役立っていることは嬉しいですね。
その後は横浜支社の国府津運輸区に異動して、運転士としての業務に携わりました。期間としては短かったのですが、10ヶ月間の見習い期間を経て運転士の免許を取得し、東海道線や湘南新宿ラインの運転を行えたことはとても貴重な経験だったと思います。入社してから経験してきたメンテナンス、車掌、運転士といった鉄道現場の業務は、私のキャリアの土台を築く大切なステップだったと今でも感じています。
コミュニケーションの
在り方を、みんなでつくる。

現場業務を経験した後、「首都圏本部指令ユニット」に配属となり、輸送指令員として列車の運行管理を担当しました。具体的には、輸送障害が発生した際に、列車の運休を決定したり、途中駅での折り返し運転を計画したりと、状況を瞬時に判断しながら乗務員や駅員へ的確に指示を出す業務です。指令室から現場を直接見ることができない中で、乗務員や駅員とのやり取りが非常に重要となるため、この仕事を通じて言葉のコミュニケーションの重要性を改めて実感しました。この経験は現在の「ことばの力教育」にもつながっているのですが、当時からコミュニケーションの在り方をもっと模索したいと感じていまして、指令業務とは別に、部署内での勉強会を企画しました。実際に起こったコミュニケーションエラーの事例を社員間で共有し、その解決策をみんなで議論する場です。上司から「菅谷さん、これを毎月やってみたら?」と言われたことをきっかけに、細々と始めた勉強会も、協力してくれる先輩が増え、私が部署を離れた後も継続されるまでに根付いています。車掌時代もそうでしたが、私が「こうしたらもっと良くなるはず」と提案したことに対して、しっかりとキャッチアップしてくれる先輩たちがいてくれることは、JR東日本の魅力のひとつだと思いますね。
MY VISION

ことばを超えて、
安全をつくりたい。
学生時代は地学を専攻していて、専門は火山学でした。実際に山に登って調査し、石の表面を観察しながら火山ガスの広がった範囲などを調べる研究です。人々に脅威をもたらす自然現象を学ぶ中で「あたりまえの生活を守る仕事がしたい」という思いを抱いたのが、当社を受けたきっかけです。現在は鉄道起点での安全やコミュニケーションに取り組んでいますが、将来的には鉄道の枠を超えて、防災にまつわる研究開発や、生活サービス事業での業務も行いたいと思っています。入社当時から「あたりまえの生活を守りたい」という軸は変わりませんが、今はさらに「生活全体を豊かにしていきたい」という想いが芽生えています。
私が携わっている輸送の分野は、バックグラウンドなど関係なく、誰でもゼロからできる仕事だと思っています。実際に私の同僚を見渡しても、大学で鉄道を学んでいた人はほぼいません。観光を学んでいた人や、材料の研究をしていた人など、さまざまなバックグラウンドを持つ社員が集まっています。ですので学生の皆さんも、今やっていることにとらわれず、視野を広げて、自分が興味を持った世界に思い切って飛び込んでもらえればいいなと思います。
菅谷さりなの想い
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入社当時
2018
「鉄道を起点として、あたりまえの生活を守りたい」
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現在
2025
「鉄道の枠を超えて、生活を豊かにしていきたい」